昭和からの贈りもの 第1章 明治35年〜明治末の記録

 1-10.明治42年・跡見学校   ・ 


跡見女学校前での写真/明治42年

跡見学校(現跡見学園女子大学)時代の写真が出てきました。
写真裏には【明治四拾二年六月】という日付と共に、写っている方々の名前が、女性らしい字で書かれていました。
それによると、この時の同級生たち18名と、先生と一緒に記念撮影をしたようです。

表には【東京九段長谷川武七】という刻印がなされていますが、長谷川武七氏は明治の写真家で、大学の記念写真や記録写真などを撮影していた方のようです。


写真裏に記載された名前

表の刻印

【跡見学校】は明治8年創立の女子専門の学校で、平成21年で創立130周年を迎えました。
更にその前進は、幕末の安政6年(1859)に跡見花蹊が塾長となった跡見塾にさかのぼります。

明治8年の設立時は神田区中猿楽町にありましたが、明治20年に小石川区柳町(現文京区)に移転したのが写真の校舎です。
その後大正2年に【跡見女学校】となり、昭和に入ってから【学校法人跡見学園】となり、【跡見学園女子大学】が設立されます。

写真は、小石川柳町校舎時代の門の前で撮影されたようですが、あえて表門の外から撮っている構図が、とてもおしゃれな感じです。
またこの時代を反映してなのか、塀には忍び返しも見えます。
尚、跡見学校での写真はもう1枚あり【明治43年頃・跡見学校】に掲載しております。




先日テレビで【2-15.明治43年頃・跡見学校】の写真が掲載されましたが、その際に明治40年に日本初のミスコンテストが行われ、それを機に女学生におしゃれが流行するようになったそうです。
本ページ写真を改めて大きく拡大したところ、こちらの写真の女性も頭にリボンをしている様子がわかりました。


尚、この明治42年の写真では4〜5名がリボンをつけているだけですが、翌年の【2-15.明治43年頃・跡見学校】写真では更に多くの女学生がリボンをつけています。

←BACK ・ NEXT→

明治の出来事(元年-1011-2021-3031-4041-45

昭和からの贈りものTOPへ

お星さまの贈りものTOPへ