こちらの写真も明治時代に撮影されたもので、大きな台紙に貼られた立派な写真です。
台紙の裏面には【明治39年9月14日撮影】と墨で撮影日が書かれています。 |
伯父に聞くと
「あーこれは富士紡の小山工場だな!」
「僕も親父や弟と一緒に工場見学に行った事があったけれど、とにかく広くて大きな工場であの頃としては凄い工場だったな。」
との事でしたが、確かに左側に見える煙突にも【富士紡績株式会社工場】の文字が見えます。 |
また煙突の周りに工場と思われる建物が並んでいますが、屋根も広くかなり規模が大きく、近代的な工場だった事がわかります。
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伯父が訪ねたのはこの写真が撮られてから20年程後のことになりますので、今から100年以上も前に、こうした大規模な工場が建てられていたとは驚きです。 |
この富士紡績(現富士紡ホールディングス)が操業を始めたのは、この写真が撮影された8年前の明治31年9月です。
その後発展を続け、大正11年には従業員数7900人という規模まで大成長する事になります。 |
祖父が日本橋の斉藤弁之助商店という綿糸問屋にいた事から、こうした写真が祖父の手元にあったと思われますが、この当時の写真は相当高価なものだったようです。 |