昭和からの贈りもの 第2章 大正時代

 2-21.大正11年・ポストカード 2   ・ 


大正11年頃に作られたオリジナルポストカード

上もポストカードですが、一緒に写っている方は【斉藤弁之助商店】の方々です。
皆さん紋付袴姿ですが、勤め先での祝いの席か宴会時の写真と思われます。
祖父は真ん中でお酒を注いでもらい、右の同僚の男性が手にしているのはおでんのようです。
またお酌をしている左の男性が手にしているのはだんごでしょうか?もしくは玉こんにゃくでしょうか?
とにかく楽しそうな様子が伝わる良いポストカードです。


下も同様に前頁のポストカードですが、大きなテントが張られ、紅白らしきロープや万国旗も見えます。
テント反対側にば舞台があり、何か出し物などをし、みんな見ているようです。


大正11年頃に作られたオリジナルポストカード【宴会の出し物?】

大正11年頃に作られたオリジナルポストカード

上の写真には祖父と斉藤商店の同僚と共に綺麗な着物姿や洋服姿の女性が写っています。
良く見ると祖父たちの姿は上のおでんの写真と同じようです
更に後で判ったのですが、祖父の隣は【斉藤弁之助商店】の若旦那で、女性たちは斉藤商店の家族たちとの事でした。


こうしたポストカードの他にも、下の向島玉ノ井寫眞師【北爪不染】という写真館が撮った大きな写真がありました。
大きなテントに紅白の足など、ポストカードと共通点があると思って見ていたら、、これらは同じ場所である事が判りました。


向島玉ノ井寫眞師北爪不染撮影の写真


これらの事を伯父に話をしたところ、かすかな記憶があるそうで、これらの写真は確かに【斉藤弁之助商店】の今で言うパーティーの写真との事です。
大正から昭和初期の【斉藤商店】は、綿糸関係では日本橋でも大きな商いをしていたそうで、向島近辺や、現在の二子玉川近辺に大きな土地を所有していて、そこで度々花見の宴やさまざまな宴会をしていたそうです。

それにしても、規模の大きい宴会だった事がわかりますが、こんな大きなテントがあった事も驚きです。

拡大してみたら、祖父たちおでんのポストカードの面々も見えますし、記念写真の女性やお嬢さん達の姿も見えます。


そして下も同じような野外宴会のようです。
《すし》の字も見えますが、テントの大きさや模様、そして皆さんの服装や髪型が少し古く感じられます。
としますと大正11年よりも前に行われた、同様の宴会でしょうか?



今から85年程も前に、こうした大きな宴会が行われていた事もそうですが、そうした写真でポストカードを作っていた事も驚きですね。


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