1-18.明治時代の書籍 ← ・ →大正時代へ |
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写真や絵葉書以外にも、古い書籍も残っていました。 大部分の本は処理したのですが、何冊かはダンボールに入れられ残っており、先日整理していましたら、その中から比較的しっかりとした、明治時代の書籍が出てきました。 1冊は明治41年3月発行の【小倉百人一首】で、もう1冊は明治44年発行の《華道》の本で【華可々美】とでも読むのでしょうか? どちらも祖母の本のようですが、明治27年生まれですので、百人一首が14歳か15歳の頃の本のようです。
百人一首は、紫式部や清少納言、小野小町などの首が、今では読めないようなかな文字で書かれています。 明治41年ということは、ちょうど100年前になりますが、この時代といえば、出版物も少なく、もちろんテレビやラジオもなく情報も少ない時代ですので、こうした書籍は女の子にとって貴重な本だったことでしょう。 定価は50銭と書かれていますが、現在の貨幣価値に換算すると\5000前後でしょうか?
もう一冊の華道の本は、明治44年7月発行の本ですが、表紙には《華道 家元 華可々美 花化粧の巻》と記載されています。 定価を見ても非売品となっていますし、明治44年ということは18歳の頃ですので、宇都宮高等女学校を卒業し、跡見女学校在学中に習っていた華道の指南書のようです。 最初は左上のように、《稽古始ノ第一心得の図式》と生け方の基本が書かれています。 そして以降はたくさんの家元の方々の作品がイラストで描かれております。 写真で出版することが難しい時代だったからこそ、イラストで描かれていますが、どの作品も見事な絵です。 華道に関しては、祖母はその後も続けており、寛永寺でも度々行われていたようで、昭和初期の華道の写真も多く残っていました。 いずれにしましても、嫁入り前の祖母の大切な本だったのでしょう。 だからこそ、そのまま100年もの間、大切に保管されていたのかも知れません。 |
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