3-31.昭和初期の絵葉書 海軍館山航空隊 ← ・ → |
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このページの写真も昭和初期の絵葉書です。 上には【館山海軍航空隊 艦上機飛行準備中 (検閲済)】と記載されています。 館山海軍航空隊とは、昭和5年6月に大日本帝国海軍横須賀鎮守の指揮下で、首都防衛の為に千葉県館山に設けられた航空基地です。 艦上機準備中というように、当時の複葉機が並んでいるのがわかりますが、この飛行機は日本海軍が本格的艦上攻撃機として開発した【一三式艦上攻撃機】のようです。 大正13年に採用され、性能が良い飛行機だった事から昭和8年まで、444機が生産されています。 写真でも判る様に、座席は2つありますが、この後の改良型は座席が3つとなります。 またこの時代までは複葉機が主流でしたが、この後は零戦など1枚羽の飛行機となります。 (太平洋戦争で使用された零式艦上戦闘機は【昭和15年の出来事】に掲載しています)
上も同じく海軍の絵葉書ですが、【館山海軍航空隊 温習室(検閲済)】と記載され、若い兵隊さんがペンを持ち、机に向かって何か書いているようです。 温習室とはあまり聞きなれない言葉ですが、これは海軍での自習室の事です。 写真を見ても確かに普通の教室と違いますし、教官の姿もないようです。 下は【館山海軍航空隊 柔道室(検閲済)】となっているように、柔道の稽古中ですね。
上には【館山海軍航空隊 酒保休憩室(検閲済)】とあります。 セーラー服を着た兵隊さん達が、お蕎麦のようなものを食べたり、タバコを吸っているようですが、訓練と違って皆さんニコヤカです。 酒保の写真は、【昭和17年・酒保】にもありますが、軍隊において一番の憩いの場だったのでしょう。 こうした写真は、検閲済みと記されていますが、この時代だったからこそ絵葉書として売られていたようです。 これが昭和15年頃からは、軍関係の写真は一切公開できなくなります。 |
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