3-32.昭和初期の薬のチラシ   ・ 


薬のチラシ/昭和5年

こちらはは、昭和初期の皮膚病専門最新劑【ヒフタール】という薬の宣伝用のチラシです。
今でこそ少なくなりましたが、昭和初期には薬売りの行商の方々が来た時に、こうしたチラシ等を置いていったそうですが、なかなか面白いものです。


《ヒフタールは世間にありふれたる薬とは違いますからご安心の上御使用クダサイ》
《最新式の良薬》
《永年困難の極く頑固症のひふ病一切に直ぐキク》
《内攻せず禿ものこらず痕もなく全治するが本劑劑の特長》

定  價 特製 貮圓 壹圓五拾銭 壹圓
普製 五拾銭 参拾銭 貮拾銭
 
特効大意 いんきん、はたけ、とくとう病、とびひ、水虫、かゆがり、みづかさ、しらくも、にきび、おでき、たむし、あかすな、ひぜん、等の皮膚病に著効あり

全国信用あつき特約店にアリ
近来
ニセモノ販賣する者あり登録商標なしヒフタールにご注意

等と書かれていますが、禿も直るとは凄い薬ですね。
残念ながら、ヒフタールという薬は現在はないようですし、【ヒフタール合資会社十川大元堂】という会社もないようです。

また、
《やうに食合すると中毒或意は下痢消化不良を起こします》
《此の画は茶の間台所等に貼つて置くと大変役にたちます》
と記載されているように、13通りの食い合わせの事がイラスト入りで書かれていますが、なかなか面白い絵です。
こうしたチラシは、薬売りの方々が各家庭に配っていたそうで、他にもこうした薬関係の食い合わせのチラシが残っているようです。


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