3-20.昭和5年・昭和初期の食事と台所   ・ 

昭和5年頃の家長の食事の様子

昭和10年頃の伯父の食事の様子
左は昭和5年頃に撮影された食事の様子です。

写真の状態がよくなかったのですが、明るく補正したら様子が見えてきました。

食事をしているのは、伯父の祖父ですが、お膳の上にはお銚子らしきものも見えます。

給仕をしているのは祖母と三男のようで、祖祖父の横に居るのが五男の父のようです。

きっと
『鹿沼のおじいちゃんが来た!』
といって、食事の用意をし、弟たちはそのお供をしているのでしょうね。

現在では一家団欒と言って、家族でテーブルを囲んで食事をとるのが普通かも知れませんが、昭和のはじめまでは、一家の長から順にお膳で食事をしていたそうです。
そのごちゃぶ台というものが登場してから、家族一緒にご飯を食べる習慣がついてきたそうです。

左下は、昭和10年頃の伯父ですが、お櫃を横に置き、手にはナイフとフォークのようですので、なにやら洋食のようです。

因みにこのお櫃は現在も我が家にあります。
さすがご飯釜が保温をしてくれるので、実際にご飯を入れて使用した事はありませんが、昔は保温などでも役立ったのでしょうね。


古い台所の様子
そしてこちらは伯父の家の台所です。
貴重なフィルムを使って、人も写っていないただの台所を撮ったようですが、逆に今となっては、当時の様子がわかる貴重な一枚とも言えます。

この台所は明治時代からの造りですが、収納用の棚もしっかりとあって、流しの上にも木の棚が添えられており、意外と機能的な感じです。

棚にはガスコンロも見えますが、明治時代には【東京瓦斯】がガスの提供を始めており、昭和初期には東京を中心に供給地域大拡張計画が実施され、昭和4年頃の契約は60万軒との事です。

木の鰹節削り器や、瓶、すりこ木棒等、現在も我が家の台所で現役で活躍しているものもありますが、長く使えるという事は素晴らしいことですね。
先日も上野の下町風俗資料館に行きましたが、まさにこの台所と似たような台所が残っていました。



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