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随分とモダンな装いの祖父の写真が出てきましたが、
「ほー、普段は着物ばっかり着ていたけど、珍しい洋服だな〜」
「一緒に写っているのは斉藤商店の若旦那と同僚の増田さんだな・・・」
とモダンな父親の姿に伯父も驚いていました。
大正時代は《モガ・モボ》と言われた、いわゆるモダンガールやモダンボーイが大流行した時代でもあります。
第一次世界大戦以降、大正デモクラシーの流れと共に自由運動などが重なり、欧米文化を取り入れる傾向が強くなり、そうした中で、いわゆる流行の最先端を取り入れた若者が登場します。
カンカン帽にスラックスに革靴。
そして手にはステッキといった、モダンボーイやモダンガールです。
写真のネクタイやシャツもとてもおしゃれな感じがしますが、バックが庭園ではなく銀座だったら更にぴったりでしょうね。
今で言うなら《いけてる・・・》とも言うのかも知れませんが、当時この言葉が流行した裏には、奇異な洋装の若者を軽視した意味もあったようです。
因みに《モボ・モガ》といった言葉は次第に使われなくなりますが、たカンカン帽は昭和以降も続き、現在も浅草三社祭の時等は、カンカン帽を被った粋な伯父様たちが、浅草を闊歩しているのを見かけます。
写真を見ますと灯篭や庭石など同じようですので、4枚とも同じ場所での撮影のように見えます。
また、上の写真の塀の上には忍び返しのようなものも見えます。
としますと日本橋の【斉藤弁之助商店】の庭先かもしれません。
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