昭和からの贈りもの 第1章 明治35年〜明治末の記録

 1-1.明治35年〜37年頃・祖母10歳 1902-1904  


明治35年〜37年頃・祖母の家族写真

私の伯父の【平井 寛】は、大正7年11月19日に東京都台東区上野桜木で、五人兄弟の長男として産まれました。
平成20年には90歳となり、お医者様から太鼓判を押されるくらい今もって元気です。

その伯父が住んでいた上野桜木の自宅は、大正12年の関東大震災を耐え、昭和の大空襲の際にも戦火から免れた為、明治35年頃に建てられてから百年近くの間、そのままの姿を残してきました。

残念ながら平成15年の夏に家を手放し、今はその家は取り壊されて、その地には新しい家が建っていますが、伯父が保管してきたものの中に、明治時代から大正時代、昭和と、写真館で撮影されたたくさんの写真や、伯父たちが自分たちのカメラで撮影してきた数多くの写真がありました。
「機会があれば整理しよう・・・」と思いながらも、普段は改めて写真を見る事も少なくなり、家を手放す為、家財の整理をしている時に何枚かの写真が出てきました。
その時の写真は、伯父が撮ったネガが中心で、200枚ほどの写真でしたが、最近になって更に古い写真が見つかり、その数は2000枚に及びます。

左の写真は状態があまりよくありませんが、伯父が保管していた写真の中で、最も古いと思われる一枚で、伯父の母(私の祖母・以下祖母)こと荒瀬ヤスの子供の頃の写真になります。

祖母の実家は、栃木県の鹿沼町(現栃木県鹿沼市)で【荒瀬商店】という、比較的大きな酒問屋を代々営んでおり、その家の長女として明治27年に産まれたそうです。
その為か、当時としては家族で写真を撮る機会等が多かったようです。

写真右端で立っているのが祖母のようですが、年の頃は10歳前の頃でしょうか?
当時はこの年頃から日本髪を結っていた事が判りますね。
真ん中の女性は、祖母のお母さまで、私にとっては祖祖母にあたります。
左端が妹で、真ん中で抱っこされているのが弟のようですが、当然の事ながら装いは着物姿ですね。
それにしてもくりっとした髪型が可愛いです。

祖母は明治27年2月29日産まれですので、そうしますと、この写真は明治35年から37年頃に撮影されたものと思われます。
もちろん個人のカメラではなく、写真館で撮ったものと思われますが、平成20年の今から105年程前の写真になります。

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