6-11.昭和14年・家族写真   ・ 


自宅庭での家族写真/昭和14年

平井家の一家7人が揃った写真が出てきました。
上野桜木の自宅の庭でニコニコと楽しそうな表情の写真ですが、セルフタイマーで撮ったそうです。

伯父兄弟は五人兄弟で、真ん中の伯父が着物姿ですが、次男はネクタイで、三男四男五男は中学の制服のようです。
五男の私の父は昭和二年生まれで、この年に慶応義塾に入学ですので、皆中学以上になったという記念に、庭で家族で撮影をしたそうです。

下の写真も同じく自宅の庭での記念写真のようですが、こちらは家をバックに撮影しているようです。
足元はみんな下駄というのが当時を物語っていますね。

中学の制服が微妙に違うのは、下の弟たち三人は中学は別々だった為です。
幼稚園及び小学校は、五人とも根岸幼稚園、根岸尋常小学校と近所でしたが、中学からは思い思いの学校に進学したようです。
この時の祖父は56歳で、祖母が43歳、叔父が20歳で、五男の私の父が11歳の頃です。


自宅庭での家族写真/昭和14年

伯父の写真の中で、家族七人が全員で写っているのは、後にも先にもこの二枚の写真のみです。
普段写真を撮る機会が多い家庭にしては、不思議な感じもしますが、逆にいつも撮っているから、改めて撮る事もなかったのでしょうか?
この後、戦時色が強くなると、兄弟のうち四人は招集され、戦時中の昭和19年に祖父も病で亡くなり、家族全員が揃う事はなくなってしまいます。



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