5-46.昭和12年・吉野神宮と春日大社 ← ・ → |
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大きな鳥居の前で写る祖母の写真が出てきました。 最初は何処の鳥居かは不明な写真でしたが、が右の写真の鳥居の左の石碑を拡大してみたところ、《吉野神宮》と掘られていることが判りました。 吉野神宮と言えば、奈良県吉野にある神社で、明治22年に後醍醐天皇を祭神とする神社として創建されましたが、それ以前から奉られており、そういう意味では800年近い歴史の神社です。 道路は未舗装で、お土産物屋のようなお店が左側に見えますが、吉野神宮について調べていましたら、上記の写真と同じ位置関係から撮影したと思われる写真がありました。
《奈良観光》というサイトの中の1枚ですが、鳥居と道路の位置関係や、後の山も、同じ位置関係に見えます。 が、道路は舗装され、道の両側には家屋がずらっと立ち並んでいます。 また吉野神宮の石碑も場所が変わって新しくなっているようですが、この場所は近鉄吉野神宮駅前のようです。 写真の鳥居を抜け、1km程山を登ると吉野神宮に着きますが、70年前の駅前は、随分と静かな駅前だった事が判りますね。 (写真は《奈良観光》のサイト管理者より許諾を得て掲載しております) 古い写真を見ると右側の写真に写る自動車が随分大きいようです。 乗用車にしては随分と大きいと思ったのですが、前頁の京都観光記念写真の表紙にも、ボンネットバスが写っています。 そして、よく見るとボンネット部分が似ていますし、大きさからしてもバスかもしれません。 と言う事は、前頁比叡山の続きであり、写真に写るバスで移動をしていたという事のようです。 |
他にもこの京都方面に行ったときの写真がありましたが、着物の襟に同じような物を付けています。 【東京】と言う文字と【参拝】【記念】という文字が見えます。 また鹿の前での記念写真も出てきました。 裏には 《昭和12年4月22日 比叡山開創記念 初音会連中 春日神社内にて 茂木様に写していただく》 との記載がありましが、鹿がいる春日神社とは、現在の奈良県の春日大社の事のようです。 としますと、この写真も一連の比叡山開創1150年記念の為、京都を周った時のもののようです。 春日神社は昭和21年に大社に改称されていますが、創建は768年という歴史のある神社です。 春日大社の神様が、白い鹿にのって現れたという伝があり、以来鹿は神の使いとされており、江戸時代などは鹿を殺めると死罪になったそうです。 現在も春日大社には鹿がたくさんおり、毎年鹿苑では鹿の角切が行われています。 それにしても、鹿は綺麗に並んでいますね! 餌をあげた瞬間に撮ったのでしょうか?
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