4-12.昭和6年・榛名富士 ← ・ → |
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保存状態があまり良くはありませんが、写真に写っているのは赤城山、妙義山と共に上毛三山といわれる榛名山です。 また富士山と形が似ていることから、榛名富士とも言われますが、この榛名富士の前に写っているのは、伯父の父たちで、裏面には《昭和六年五月拾七日 伊香保榛名湖畔ニテ》との記載がありました。 後で判ったのですが、【昭和10年・日本橋小舟町八雲神社大祭】の写真に写っている人たちのお顔が何人か見受けられますので、小舟町の町会か、繊維問屋さんで伊香保温泉に旅行に行った際、榛名富士を訪ねたのかもしれません。 綿糸や繊維関係の問屋さんらしく、モダンな感じの和装や洋装といった装いですが、なんと真ん中の方は横に寝そべっています。 記念撮影ならではのポーズかどうかわかりませんが、足元は珍しくブーツを履いているようです。 こうした1枚からでも楽しそうな旅行の様子が伝わってきますね。 ところで、榛名富士の右半分には、何か文字が見えます。 《五》と《士》もしくは《七》らしき文字に、右端にもなにやら【池】というような文字らしきものが見えます。 これは【山焼き】の跡なのでしょうか?
そしてこちらは、昭和10年に伯父が撮った榛名富士ですが、確かに上と同じ場所に、《五》らしき跡が見え、《池》の部分は山肌が見えるようです。【昭和10年・榛名湖畔】参照 としますと、昭和初期の榛名富士では【山焼き】が行われており、何らかの文字を映し出していたのでしょうね。 現在はこの辺はロープウェーが通り、登山道になっていますので、【山焼き】はもちろん行われていないようですが、古い写真はさまざまな事実を教えてくれます。 |
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